手軽に利用できる家庭教師
これに対し、Lは48万8千円、Fが47万3千円となっており、約15万円の開きがある。
1日あたりの来店客数もSは千人を超えているが、LとFは千人に届かないでいる。
利益面で言えば、Sの05年2月期の連結経常利益は1782億円なのに対し、LはSの約4分の1の423億円、Fは5分の1以下の317億円にとどまっている。
流通業界全体を見渡せばLもFも堂々とした高収益企業だが、Sが突出しているが故にライバル2社がかすんで見えてしまう。
なぜ、Sは強いのか。
確かに、ゼロから作ったSには他社にないユニークな点が豊富にある。
売上高が2兆円を優に上回る日本最大の小売業でありながら、自社所有の車は、会長車だけ。
街角で見かけるトラックや、店舗を巡回する車はすべてリースだ。
消費者の購買行動を徹底的に調べ上げる基幹部分の情報システムはアウトソーシング。
1万店を超える店舗に商品を製造し、供給する拠点や工場もベンダーと呼ばれる取引先の経営資源を徹底的に活用している。
トラックやコンピューター、中核商品である弁当・惣菜工場ばかりでない。
よくよく考えたら営業の最前線である店そのものも、直営店を除きフランチャイズチェーンのため、自前の店舗ではない。
そこで働く店舗の従業員もSの社員ではない。
ではSには何があるのか。
それは、Sの中で脈々と更新され続けている「売るための仕組み」というソフトにほかならない。
消費者が買いたいと思う商品を必要なだけ店頭に並べることに、毎日、愚直なまでに取り組んでいる。
しかも、わがままな消費者は日々、いや時間によってニーズが目まぐるしく変わる。
その変化に対応し、追いついていこうとしているのである。
例えば弁当や惣菜などの工場は大規模化したほうが生産性や効率が上がるが、取引先には店舗に近い場所に小規模な工場の建設を要請する。
「工場と店舗の距離が近いほうが鮮度のいい弁当が供給できるから」(S会長)と、売り手の都合でなく、買い手の気持ちを考えながら企業を作り上げてきた結果だ。
キャッシュリッチな会社でありながら取引先に出資を基本的に行わないのも、資本による結びつきより消費者に支持される商品開発を求めているからだ。
ここは長年の取材を通して、Sに組み込まれ進化しているソフトについて詳細に記述することを試みた。
日ごろ、「S」やそれ以外のコンビニを利用している消費者はもちろん、流通業に携わる人だけでなく製造業、サービス業の人たちにも読んでいただけるよう意識して書いたつもりだ。
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